栃木・群馬県境にある日本百名山の日光白根山に登ってきました。
日光白根山は2400m級の山が連なる日光連山の最も奥に位置し、その標高は2578mと日光連山のみならず関東地方で最も高い山ですが、丸沼高原のロープウェイを利用すれば比較的容易に登頂できるので関東近辺では人気の高い山でもあります。
7月に入っても梅雨空が続きで天気が優れず、山に行けない日が続いていましたが、ちょうど前白根山の方で赤いコマクサが咲いているということで、梅雨の晴れ間を狙ってなまった体にむち打ち歩いてきました。
今回は日光白根山への主要な登山道の一つ・菅沼登山口から出発。
駐車料金が1000円とお高めですが、この登山道の維持・管理に使われているのでまあしゃーないですね。
今のところはまだ空が青いですが、午後から下り坂なので巻いていこう。
毎度おなじみつっかえ棒(意味あるのか・・・?)。
登山口から弥陀が池までは樹林帯歩きなので
苔?でも見ながらゆっくり登っていきます。
弥陀が池までつづら折りの急登が続きますが、1kmくらい毎に標識が立ってます。
木が真っ二つでしたが、雷でも落ちたんですかね?
個人的には、熊とか雪崩より山の雷が一番怖い。
登山口から1時間半ほど登って弥陀が池のほとりに出ました。
ここで奥白根山登場。
冬だと上を歩けるくらい凍って真っ白ですが、この時期はエメラルドな色合い。
天気は微妙な感じになってきましたね・・・。
エネルギー補給して最後の急登に備えます。
弥陀が池からひと登り、標高2300mくらいで森林限界を抜けます。
7月下旬にハクサン?シャクナゲさんに出会うとは、さすが関東圏屈指の2500m峰。
登っていきますが、相変わらず晴れたりガスったり
また晴れたと思ったら、またガスが出てきたりの繰り返し。
晴れてれば後ろに尾瀬・燧ヶ岳のトンガリがよく見えるんですがね・・・。
ガスが湧いてくる感じです。
日光白根山の最高峰・奥白根山は溶岩円頂丘(いわゆる溶岩ドーム)で出来ているのでここら辺は岩岩した感じ。
奥白根山を囲むように連なる前白根山、五色山、白根隠山などの白根火山群(もともとあった奥日光の成層火山)に新に出来た溶岩ドームが現在の山頂(奥白根)になったようです。
山頂直下は崖の間を縫うように急登を上り詰めていきます。
登山道自体はしっかりしてるので、慎重に登っていけば大丈夫かと。
北峰まで登ってきましたがご覧の通り・・・。
そして1年ぶりくらいの日光白根山山頂(2578m)に到着。
お隣にある日光連山の盟主・男体山(2486m)より100m近く高いのに、日光連山の最奥にあって麓からよく見えないため影が薄い関東最高峰。
山頂の近くにある日光・二荒山神社の摂末社で日光連山八峰のひとつ奥白根山神社にお参りします。
白根権現が祀られてるそうです。
山頂だけ(少し)晴れて、山頂の中央火口跡に。
今は平静ですが、江戸時代と明治初期に噴火しており現在も気象庁の監視・観測態勢が敷かれる全国47座の火山の一つです。
これはこれで絵になるかな?
旧火口を取り囲むように登山道がつけられていて、その登山道脇のザレ場に
さっそくコマクサさん登場。
とは言えここ数日、奥日光は土砂降り続きだったんで結構痛んでしまってますね。
登山道から結構離れた所に咲いてるので望遠レンズが欲しい・・・。
本日お初、ガスが切れて眼下にコバルトブルーの五色沼がやっと見えました。
五色沼避難小屋へと下りる道すがらにもコマクサ。
奥白根山側のコマクサはこれから向かう前白根山のコマクサに比べ色が薄め(ピンク)ですね。
ガスに巻かれた五色沼を望みつつ下って行きます。
ハクサンフウロもちょっとだけ。
再び樹林帯に入りしばらく下りていくと
五色沼避難小屋に到着。
天気が残念な感じなのでここからこのまま五色沼に行って帰ろうかと思いましたが、予定通り気力を振り絞って前白根山へ向かいますか・・・。
まだ赤いコマクサ咲いてるかな?
前白根山に向かう登山道にはカニコウモリ?がたくさん咲いてました。
稜線に出ると盛大にガスってますね(笑)。
前白根山もガスの中でテンションだだ下がりでしたが・・・
咲いていました~。
本日のお目当ての一つ目「赤いコマクサ」ゲット。
一番もっさり咲いていた株。
前白根山頂直下のザレ場にまだ結構咲いていましたが、奥白根山のコマクサに比べこちらのコマクサは色が濃い。
この一週間前に登った人のレコだと、斜面いっぱいに赤いコマクサが咲き乱れてたのでちょっと遅かったか。
さすがに終盤で咲いている数も少なくなってましが、まあ見られて良かった。
前白根山山頂(2373m)です。
晴れてればこの後ろにど~んと奥白根山が見えるんですがね・・・。
山頂の周りにもちらほら。
急斜面側にはもうちょっと咲いてましたが、さすがに危なくて撮るのは断念。
もうちょいピークの頃にまた来たい。
名残のコマクサを見つつ五色山の方へ向かいまする。
晴れてれば見られたであろう奥白根の雄姿を想像しつつ歩を進めます。
天気はぱっとしませんでしたが、日光・湯元温泉や金精峠の方から歩いてきてる人も結構いました。
時間帯が早かったのもあって奥白根の方で会った(見た)のは2人だけでしたが、こちらに来たらソロの外人さんなんかも歩いていました。
少しガスがどけてきたかな?
メインルートからは少し外れますが、このルートは道もしっかりしていて歩きやすい。
特に前白根から五色山にかけては五色沼越しの奥白根を望む素晴らしいルート。
ガスが切れた一瞬の隙を狙って。
天気が良ければもっとコバルトブルーなんでしょうが。
「青い五色沼」の方は半分回収と言ったところか。
その代わりに白とピンクの色違いのシャクナゲがたくさん咲いていました。
相変わらず山頂にはガスがまとわりついた感じ。
五色山への登り返しが堪える・・・。
本日最後のピーク・五色山(ごしきやま、標高2379m)到着です。
やっぱりなかなかガスがとれないな(笑)。
今日はこれが限界か・・・。
晴れてればさぞ快適であろう笹原の道を弥陀が池の方へ下りていきます。
五色山から弥陀が池にかけてもシャクナゲがたくさん咲いていました。
ガスに包まれた奥白根山を見つつとぼとぼ歩いて行くと
晴れてますやん!(北の方だけ青空が広がってました)
弥陀が池まで下りと思っていたら最後の登り返しにやられた・・・。
登り返すと正面に奥白根が登場、五色沼の方からの登山道と再び合流し
再び弥陀が池まで戻ってきました。
北側だけは晴れてました。
奥白根山も見納めでやんす。
次はまさしく「白い峰」の白根山になった頃に来よう。
ポツポツ写真を撮りながら下りていきます。
根名草山かな?
金精峠から奥鬼怒へ抜けるルートもいずれ歩いてみたい。
後半はほぼ駆け下りる感じで
雨に降られる前に登山口まで戻ってこられました。
登山口脇の菅沼山小やでご飯食べてたら小雨がぱらついてきたのでギリギリでした。
夏の遠征(行けるのか?てか、もう夏も半分過ぎてますが・・・)に向けて、体作りも兼ねて筑波山に次ぐホームマウンテン?の日光白根山を歩いてきました。
コマクサはピーク過ぎでちょっと残念でしたが、今度は日光・湯元温泉の方からの「正規」ルートで見に行きたいと思います。
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【コースタイム】
菅沼登山口6:08ー7:40弥陀が池7:45ー8:35日光白根山(奥白根山)8:49
ー9:43五色沼避難小屋9:49ー10:17前白根山10:24ー10:53五色山11:05
ー11:42弥陀が池11:47ー12:58菅沼登山口 (合計時間:6時間50分、7月下旬)
【累積標高】
1096 m(登り)
1094 m(下り)
【歩行距離】
12.62 km