福島・裏磐梯の雄国山(おぐにやま)と雄国沼湿原を歩いてきました。
雄国沼は、会津・磐梯山の西隣にある猫魔ヶ岳、雄国山、古城が峰など猫間火山の外輪山に囲まれた湖沼で標高1090mに位置します。
初夏にはワタスゲやレンゲツツジ、秋の草紅葉と見所の多い湿原ですが、特に6月下旬から7月上旬にかけて咲き誇るニッコウキスゲの大群落が有名です。
訪れたときはピークは過ぎてしまった感じでしたが、それでも十分見応えのある「黄色い絨毯」が広がっていました。
磐越道の工事通行止めとかで足止めを食い予定より1時間ほど遅れてラビスパ裏磐梯に到着。
暑くなりそうなので急いで準備。
ラビスパの建物の裏側にある「雄国パノラマ遊歩道」のラビスパ西口の方からスタートします(東口もあります)。
ここ一帯は「桜峠」としてGW前後に約3000本の大山桜が咲きます。
2001年に愛子様御生誕記念で2001本の山桜が植樹されて以来追加植樹もされ、年を追う毎に見応えが増してきているそう。
「熊注意」とのことで熊鈴を鳴らしつつ歩いて行きまする。
しばらく歩いてラビスパ「東口」からの遊歩道と合流。
ここまではほぼ散歩道。
名ばかりの「遊歩道」が結構ありますが、このコースは道幅もそれなりにあってきちんと整備されていて素晴らしい。
熊には会いませんでしたが、雄国山まで出会ったのは行きがけに出会った下山者一人だけ。
いいハイキングコースだと思うんですが、歩く人はそんなにいないのかな。
小鳥のさえずり、蝉の鳴き声・・・。
道もなだらかで眠くなりそうzzz・・・。
たまに森を抜けて空が見えたりしますが、ほとんど緑の中を歩きます。
やっと半分越えたか・・・。
雄国沼へ向かうハイキングコースとしては、今回歩いたラビスパからの「雄国パノラマ探勝路」の他に、雄子沢登山口からの「雄国せせらぎ探勝路」があり、後者の方がメインルートっぽいですね。
また、磐梯山ゴールドラインの八方台登山口から「猫魔ヶ岳やまびこ探勝路」を通って雄国沼の外輪山をぐるっと巡るルートもあります。
この日歩いていたハイカーはほぼ雄子沢の方から来ていました。
「せせらぎ遊歩道」というくらいだから、小川のせせらぎが聞こえるんでしょうか?
少し視界が開けたところから、いまだ残雪が豊富な飯豊の山並みが見えた。
多少アップダウンもありますが「パノラマ」は総じて歩きやすいコース。
まあ、距離が結構あり変化も乏しいですが・・・。
ラビスパから2時間ほど歩いて・・・
雄国山山頂(1271m)に到着です。
展望台があるので登ってみると・・・
眼下にこれから向かう雄国沼湿原が見下ろせました。
薄ら黄色く見えるような見えないような・・・。
それにしてもまだ結構あるな・・・。
反対側、北側を望むと吾妻連峰の山並み。
そして雲海に浮かぶ飯豊連峰は、7月過ぎてまだあの雪の量とはね・・・。
それでは雄国沼目指して降りていきまする。
下りの道すがらちらほらアザミが咲いてた。
雄国沼を見つつ下って行きます。
雄国山山頂からは雄子沢の方から来たハイカーさん達が増えてきました。
30分ほどで雄国沼休憩所まで降りてきました。
休憩所の中は一般観光客も来るのでけっこう綺麗でした。
さて、本日のメイン・雄国沼湿原の方に向かいます。
予定より1時間ほど遅れた分、日向だと日差しが強くて暑い。
湿原が見えてきましたよ~。
ちなみにハイキングコースとしては前述の3コースがありますが、金沢峠までシャトルバスで来れば徒歩10分で湿原です(笑)。
*6月から7月上旬にかけて環境保護、オーバーユース対策として雄国萩平駐車場から金沢峠までマイカー規制が実施されています。
と言うわけで、ここら辺からは一般観光客が一気に増えます。
自分は長いこと歩いてこの湿原入り口にたどり着きましたがねっ!
さっそくキスゲさんがお出迎え。
そして・・・
「黄色い絨毯」へと突入します。
湿原の中は、1周20分ほどで歩ける木道が整備されています。
20分では済まないけど・・・。
先週辺りがピークだったらしくもう終盤とのことでちょっと緑が多めでしたが
まだ結構咲いていてくれました。
最盛期だともっと真っ黄色になるらしいです。
木道とキスゲさん。
夏が来たで~。
まさに黄色い絨毯ですな。
ピーク過ぎとはいえこれだけ見られれば十分じゃないかな。
木道の通っていない南側の方はまだ結構咲いているみたいでした。
重装備のハイカー&カメラマンと颯爽とした観光客入り混じってのキスゲ鑑賞会が続きます。
まだ半分も歩いてないのにここまで30分以上かかってます。
被写体が多すぎて。
ひまわりもそうだけど夏って黄色い花のイメージがあります。
個人的な感想ですが。
そして黄色の花には夏の青空がよく似合う。
これまた個人的な感想ですが。
なかなか先に進まない、いや、進めない。
ちなみに「ニッコウキスゲ」と一般的に呼ばれてますが、「ゼンテイカ(禅庭花)」が正式のようです。
花が黄色で葉っぱがカサスゲ(笠菅)に似ていたので、この花がよく見られた日光の地名をつけてニッコウキスゲ(日光黄菅)と呼ばれだし、この名が全国に広まったんだとか。
関東近辺でニッコウキスゲの名所といえば 日光の霧降高原や尾瀬の大江湿原、霧ヶ峰や野反湖あたりが有名ですが、温暖化の影響やシカの食害とかでどこの群落もその規模は縮小傾向。
その中でも、ここ雄国沼湿原のニッコウキスゲはまだその影響が少ないようです。
一つの株につき蕾が七つほどついていて、一日に一個ずつ咲いていくので見頃は一週間ほどと短い。
朝方に咲いて夕方にはしぼんでしまう一日花のニッコウキスゲ。
末永くこのニッコウキスゲが見られることを望みます・・・。
パンフレットに載ってるのはここら辺かな?
最盛期にもう一度来てみたい。
なんにせよ青空の下で見ることが出来て良かったです。
曇天では気持ちも半減したでしょうから。
やっと木道を一周回ってきました。
水辺ではニッコウキスゲに混じってヒオウギアヤメ(檜扇菖蒲)?が咲いてた。
菖蒲(アヤメ)、花菖蒲(ハナショウブ)、杜若(カキツバタ)と前者二つは漢字も同じの上ほぼ同じ時期に咲くこれらの花は素人目にはなかなか見分けがつきにくい・・・。
天気も良く絶好のキスゲ日和となりました。
後ろ髪を引かれつつ戻ります。
帰りの道すがらもキスゲさんがお見送りしてくれました。
再び休憩所まで戻ってくると、昼時とも相まってここでランチタイムの人がたくさんあふれてた。
さて、戻りますか、6km程(笑)。
昼時で暑いし、登り返しがつらい・・・。
振り返れば雄国沼ももう遠くに。
飛び込みたい・・・。
雄国山まで登り返してきました。
雄国沼も見納めです。
うん、次はバスで来よう(笑)。
樹林帯に入ってやっと幾分涼しくなりました。
ほぼ途中の記憶無くひたすら歩き続けて
ようやくラビスパまで戻ってきました。
駐車場(無料)使わせてもらったのでひとっ風呂浴びさせてもらいました。
裏磐梯天然温泉&プールの全天候型リゾート施設|ラビスパ裏磐梯
最後は紫陽花が迎えてくれました。
もう紫陽花も終わりですね。
ニッコウキスゲが咲くと本格的に夏山のシーズン突入という感じがします。
来年はどこにニッコウキスゲを見に行こうかな。
と、その前にこの夏はどこの山に登ろうか・・・。
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【コースタイム】
ラビスパ裏磐梯7:38ー9:22雄国山9:33ー9:58雄国沼休憩所9:59ー10:18雄国沼湿原11:05
ー11:27雄国沼休憩所11:28ー12:02雄国山12:12ー13:37ラビスパ裏磐梯
(合計時間:5時間59分、7月上旬)
【累積標高】
813 m (登り)
825 m (下り)
【歩行距離】
16.98 km