山桜彩る里山と西の吉野と並び称された桜川のサクラを見にぶらぶら @高峯・雨巻山

茨城と栃木の県境にある高峯(たかみね)と雨巻山(あままきやま)を歩いてきました。

これらの麓にあたる桜川の磯部稲村神社と磯部桜川公園あたりは、古くは「西の吉野、東の桜川」と言われた程の山桜の名所だったそうで、現在でも市内では数多くの山桜が自生しているそうです。

ソメイヨシノがピークを越えた頃からが桜川の山桜の見頃ということで、あわせてこちらも山桜が山肌を彩る二つの里山と一緒に歩いてきました。

 

 

茨城県桜川市、高峯山麓の平沢地区です。

桜まつりが開かれているこの時期は、付近に何カ所か無料駐車場が設けられているので利用させてもらいました。

 

 

朝陽を浴びる高峯。

良い感じになってきてるかな?

 

 

珍しい鳥(サシバ?)がいるらしく、早朝からバズーカのような望遠レンズを構えたカメラマン多数。

 

 

まつり期間中は林道は徒歩でのみ通行可能。

 

 

10分ほどで第一展望台に。

 

 

ここら辺の山桜は早咲きのため葉桜になってますね。

(一般的には野山なんかに自生している野生の桜を総じて山桜・ヤマザクラと呼んでいますが、本来の学術分類的?な「ヤマザクラ」は、日本に10種あるサクラ属の基本野生種の中の独立した種のひとつだそうです。)

 

 

林道沿いの山桜もまだ頑張ってますが、葉桜が増えてきた。

 

 

山肌に朝陽が当たってきました。

 

 

楽しみはとっておいて、まず先に雨巻山へ向かいます。

 

 

県境を越えて栃木・益子町に入りると、こちら側はまだ咲いてました。

よく見られるソメイヨシノとは異なり、花と一緒に葉っぱも出てくるのがヤマザクラの特徴。

 

 

車道脇の登山口から。

このルートは地元の山岳会の方が整備されてるようです。

 

 

落ち葉で道が薄くなってるところもありましたが、所々に赤布や標識が建っていました。

アップダウンあってなかなかしんどいけど。

 

 

門毛地区(こちらは茨城)からのルートと合流。

門毛地区も綺麗な山桜が見られるようです。

 

 

分岐からひと登り、登山口から小1時間ほどで

 

 

雨巻山山頂(533m)到着。

ベンチやら登山ノートなんかもあって「地元の山」って感じがいい。

 

 

栃木側は木に覆われて展望はありませんでしたが、茨城側は開けていて太平洋まで見渡せました。

 

 

山頂で複数のコースが合流するようです。

 

 

山頂から少し戻って展望台へ登ると、「西の富士(木と木の間に薄ら)と東の筑波(左)」が見えた。

 

 

散り際でしたが、こちらのルートでも山桜がちらほら。

 

 

再び登山口まで戻ってきました。

 

 

つづいて高峯を目指します。

 

 

道路向かい側に数台分の駐車スペースがありました。

この先林道は平沢地区まで通行止め。

 

 

いきなりなかなかの急登。

 

 

30分ほど登っていくと・・・

 

 

パラグライダーの発着場です。

正面に加波山とその奥に筑波山、さっきより霞んでしまいましたがまだ富士山も見えてました。

山頂より見晴らしが良く広場みたいになってるので、ここでのんびりする人が多い。

 

 

発着場からさらに登り返して10分ほど歩くと・・・

 

 

高峯山頂(らしい)に到着ですが、看板建ってねぇな・・・。

一応ベンチあります。

 

 

木々の隙間から、先日の雪で白く染まった日光連山も見えました。

 

 

登山口まで戻ってきました。

 

 

林道沿いの山桜を愛でつつ

 

 

第二展望台(平沢高峯展望台)まで再び戻ってきました。

 

 

ちょうど良い時期に来られたみたいです。

 

 

ここまでは一般の人も歩いてこれるので、展望台付近は多くの人で賑わっていました。

 

 

現在日本にある桜の8割くらいがソメイヨシノ染井吉野)なんだそうです。

今でこそ桜=ソメイヨシノのイメージですが、ソメイヨシノが生まれる江戸後期以前は、桜と言えばこちらのヤマザクラがメインでした。

 

 

一本の木から増えてきた「クローン」のソメイヨシノと異なり、自生種の山桜は変異が起こりやすく一本一本遺伝子が違うため、同じ地域でも開花時期や花の色、形まで違ってくるそうです。

そのため長い期間に渡って花見が楽しめます。

 

 

一斉に咲き、また一斉に散ってしまうソメイヨシノのような派手さ、鮮やかさはありませんが(それがソメイヨシノの良さですが)

 

 

新緑とのパッチワークを楽しめる山桜もまた別の良さがありますね。

 

 

もう少しの間楽しめそう。

 

 

山桜の中でも遅咲きのカスミザクラ(基本野生種のひとつ)かな?

最後のピークを彩る山桜です。

 

 緑、白、ピンクのパッチワークを楽しみながら

 

 

麓まで降りてきました。

・・・まだ鳥狙ってますね。

 

 

花より団子ということで、草だんごで今回のハイクを締めます。

 

 

これも山桜なのかな?

 

 

贅沢な「裏山」ですな。

 

 

駐車場に戻って今日のハイクは終了・・・

 

 

・・・と、言うかここ最近忙しかったもんで、比較的近場のここらへんを前の週もブラタ〇リしていたので、その時のものをもう少しばかり・・・

 

第一展望台付近はちょうど満開。

 

 

林道沿いは早咲きのものが見頃。

 

 

山肌は一部を除きまだこれからといった感じ。

 

 

第二展望台(平沢高峯展望台)付近は見頃が始まった感じでした。

 

 

続いて「桜川のサクラ」のメインである櫻川磯部稲村神社と磯部桜川公園の方へ。

神社から公園の辺り一帯が国指定の名勝となっていて、ここに咲く11種の山桜が天然記念物に指定されています。

(「西の吉野、東の桜川」並び称された桜川の桜は、厳密には名勝指定されたこの辺り一帯の桜を指します。)

 

 

満開ですな。

売店なんかも出ていて多くの人で賑わっていました。

 

 

社務所の方に是非見てきてと言われ、すぐ近くにある糸桜へ向かいます。

 

 

こちらもピーク。

樹齢何百年かみたいです。

 

 

良いもの見れました~。

 

 

神社に戻ってきて御朱印頂きました。

いそべ焼きなんかを食べつつ神社をあとにします。

 

 

山桜のトンネルをくぐって

 

 

磯部桜川公園へやって来ました。

園内にはおよそ800本(うち山桜が500本)の桜があるそうです。

 

 

こちらも遅咲きのものを除いてほぼ満開でした。

 

 

茨城百景にもなってるみたい。

神社の参道から昔の馬場だったこの公園あたりまで桜並木が続いていたそうです。

 

 

土佐日記」(だっけ?)の紀貫之が歌に詠んだり(実際に来たことはないようですが)、世阿弥謡曲「桜川」の舞台になったり、暴れん坊将軍が江戸にここの桜を移植させたりと、古くより山桜の名所として有名だったみたいです。

 

 

茨城唯一?の有名人のあの黄門様もここの桜がお気に入りで度々訪れたんだとか。

 

 

陽気も良く多くの人が訪れていました。

 

 

千年近くの歴史を持つ由緒ある桜川のサクラですが、明治以降になるとソメイヨシノの台頭などもあって衰退し、一時存亡の危機と言われるまでになっていたようです。

最近では地元の方々を中心に、ここの桜を保護、育成し後世に残していこうというプロジェクトも設立されています。

 

 

県民のくせにここを知ったのは数年前ですが、茨城にも結構良いところあったんですね(笑)。

いつまでも残していきたい。

 

 

平成最後のお花見レコでした。

 

 

桜川の山桜について詳しいところは以下ご覧下さい。

www.sakuragawanosakura.jp

 

桜川日本花の会 - ホーム | Facebook


www.kankou-sakuragawa.jp

 

 

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【コースタイム】

  平沢駐車場6:04ー6:38第一展望台6:40ー第二展望台(平沢高峯展望台)6:56

  ー7:18雨巻山登山口7:20ー8:07雨巻山8:22ー雨巻山登山口8:52ー仏頂高峯遊歩道登山口9:03

  ー9:34パラグライダー発着場9:36ー9:43高峯9:45ー仏頂高峯遊歩道登山口10:14

  ー10:33第二展望台(平沢高峯展望台)10:52ー12:05平沢駐車場

  (合計時間:6時間1分)

 

【累積標高】

  951m(登り)

  955m(下り)

 

【歩行距離】

  17.43km