浅間山の外輪山である黒斑山(くろふやま)・蛇骨岳(じゃこつだけ)・仙人岳(せんにんだけ)をぐるっと一周歩いてきました。
群馬・長野県境にある浅間山は、古くから大噴火を何度も繰り返し、最近でもたびたび登山規制がかかる日本有数の活火山ですが、この時期裾野に広がるカラマツの黄葉を見にハイカーがたくさん訪れていました。
規制が解除された前掛山までは行けませんでしたが、久々に高山を体感できました。
車坂峠にある高峰高原ビジターセンターの駐車場。
平日ですが、8割近く埋まってました。
今回の登山口となる車坂峠。
ここで標高はほぼ2000m。
浅間山は8月30日に数年ぶりに噴火警戒レベルが緩和され、前掛山(2524m、最高点は釜山の2568m)までの登頂が可能になりました。
一応ヘルメット持って行きました(実際噴火したら気休め程度でしょうが)が、多くの人(前掛山まで行く人は特に)がヘルメット持参でした。
ここからは2つのルートが分かれてますが、行きは表コース、帰りは中コースを使う人が多い。
自分も表コースより登山開始。
早速カラマツがお出迎え。
ここら辺は散り際っぽかったですが、間に合ったみたいです。
基本カラマツの黄葉は結構長持ちするそうです。
雲海に浮かぶ八ヶ岳。
これから目指す黒斑山の方。
振り返って登ってきた高峰高原の方。
晴れてればその奥に北アルプスが見えるはずですが。
八ヶ岳も雲に隠れてしまいました。
樹林帯を登っていきます。
黒斑山までなら往復でも3時間程度。
たまに視界が開ける。
1時間ほど登り、現れた木段を登っていくと・・・
槍ヶ鞘手前の避難シェルターに到着。
これが利用される事態にならないことを願います。
槍ヶ鞘(やりがさや)です。
ここからは浅間山本峰がど~んと・・・
ど~んとガスってますね。
とりあえず黒斑山の方へ。
トーミの頭に到着。
撮影スポットなので「カメラマン」が多数。
「トーミ」は遠くまで見渡せる意味の「遠見」から来てるそう。
少し雲がどけてきました。
黒斑山手前の草すべりへの分岐から、まず湯の平の方へ降ります。
今回のように周回で歩く場合、草すべりで降りてJバンドから登り返す人が多い。
トーミの頭を横から望む。
断崖絶壁ですな。
黒斑山やトーミの頭が一般的な浅間山の展望スポットですが、草すべりから降りたところの方がこの時期は特に見栄えがいい。
これで青空ならねw。
ここからのもっと素晴らしい写真は他にたくさんあると思うので、グーグル先生に聞いてみよう。
湯の平のカラマツの森に期待が高まる。
草すべりは切れ落ちた外輪山につけられた登山道なのでかなり急。
道自体ははっきりしてますが、登りにはあんまり使いたくないですな。
草すべりをどんどん降りていくと・・・
お目当てのカラマツの森に突入します。
浅間山はまだガスってますが、ここら辺のカラマツの黄葉はちょうどピークっぽい。
ちょっとだけ浅間山が。
見頃です~。
ここら辺はまだ緑も残っていました。
カラマツの森が続きます。
写真ばかり撮ってて先に進めませぬ。
降りてきた黒斑山の方を振り返る。
またあそこまで登り返すのか・・・。
晴れてればもちっとよく見えるんでしょうが、それでも見応えある金色の森。
いい時に来れた。
湯ノ平分岐に到着。
天狗温泉・浅間山荘からのコース(火山館コース)と合流します。
もうここでぼーっとしててもいいな。
とはいえ、そうも言ってられませんので
降りてきた外輪山を眺めつつ賽の河原の方へ進みます。
賽の河原分岐(前掛山登山道分岐)まで来ました。
カラマツの黄葉が思った以上に良かったので、今日は写真撮影と割り切って前掛山はまた今度。
この山はまたいつ規制がかかるか分からないので、早めに訪れねば。
ここからは黄色を通り越して黄金色って感じでした。
上からはくすんだ感じの色に見えたけど、間近で見るととても良い。
風が強いからか、ここら辺は背が低め。
荒々しい火山と対照的な黄金色が映えます。
何度も足が止まります。
賽の河原を進んでいくとこれから登り返すJバンドが見えてきました。
こちらも急ですな。
賽の河原付近はまさにピーク。
これからあの稜線の上を歩きます。
賽の河原って言うと地獄のイメージですが、地獄感はあまりないw。
多少前掛山への未練を残しつつ進みます。
見飽きない光景が続きますが
さて、Jバンドを登っていきますか。
登り返さないと帰れないからね・・・。
少し登ったところから浅間を振り返る。
Jバンドへの登りも道はしっかりしていて、登山道を外れなければ危険はありませんが、8月に滑落事故があったみたいなので慎重に登る。
なんとか登り切って。
近くに鋸岳のピークがあるみたいです。
上から見るとなかなかの高度感。
振り返ると浅間の裾野に広がるカラマツ。
よくこんなところで育ったもんだ。
そしてこれから歩く外輪山が見渡せました。
いいね~。
右手(群馬側)からガスが上がってきます。
ほぼこの稜線の登山道に沿って県境となってます(右が群馬、左が長野)。
なんとなく幻想的。
こんな稜線上にもカラマツが。
細かなアップダウンを繰り返しながらの外輪山歩きが続きます。
何度も振り返ってしまう。
外輪山のピークの一つ・仙人岳(2319m)に到着。
結構時間がかかったので先を急ぎます。
ここ歩くのは2回目ですが、歩き甲斐のある登山道。
まあ足滑らせたらサヨウナラですが・・・。
ここにきて天気も回復傾向。
前回はかなり寒かったけど、今日はポカポカでちょうどいい陽気。
群馬側から雲が押し寄せてますね。
天明の大噴火(1783年)で流れ出た鬼押し出しの溶岩流跡は今日は見られず。
右端のピークが前掛山(2524m)、左奥のピークが最高点の釜山(2568m)かな。
そして外輪山二つ目のピーク・蛇骨岳(2366m)。
ここまでは黒斑山の方から訪れるハイカーも結構います。
最後のピーク・黒斑山を目指します。
蛇骨岳からの浅間もいいね。
先程までとは一転して久々の森の緑がまぶしい。
蛇骨~黒斑の間はしばしば森の中に入ったり、
崖っぷちを歩いたりします。
こちらも道はしっかりしているので、普通に歩く分には問題なし。
カラマツ越しの浅間さんを見ていると・・・
なんか音がすると思ったらカモシカさんが現れました。
再び浅間山の全景がよく見えてくるようになり・・・
外輪山巡り最後のピーク・黒斑山に到着です。
外輪山最高峰の標高2404m。
浅間山は今日も少し噴煙が上がってました。
山頂で一緒になった地元のおじさんと浅間山トークしながら遅めの昼ご飯。
しばらくのんびりして下山開始します。
黒斑山山頂直下にある緊急時のサイレンと監視カメラ。
この先これが鳴らないといいんですがね。
再びトーミの頭より。
結局この日はすっきり晴れた浅間山は見られませんでしたが、まあ満足。
最後に槍ヶ鞘より、見納め浅間。
帰りも見晴らしのいい表コースで戻りました。
でも北アルプスや富士山は見えなかった。
朝よりはいい色に見えるな。
中コースの方が距離、時間とも短いので帰りはそちらのほうが楽でしょう。
車坂山への登り返しを忘れてた・・・。
なんだかんだで天気が持ってよかった。
高峰高原ビジターセンターまで戻ってきました。
思ったより時間かかったので、前掛山はあきらめてよかったか。
ちなみにこの週末、浅間山は例年より1週間ほど早く初冠雪したそうです。
というわけで、ちょっと長くなりましたが浅間山外輪山へのプチ遠征レコでした。
前掛山までは行けませんでしたが、カラマツの黄葉がいい具合で見れたし、外輪山の稜線歩きは楽しかったです。
自分の日帰り圏内だと2500m級の山は日光連山とこの浅間山、行けて蓼科山くらいなので、ここが規制解除されたのはうれしい限り。
また近いうちに訪れたいなと思います。
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【コースタイム】
車坂峠9:24ー10:20槍ヶ鞘10:22ー10:32トーミの頭10:37ー11:16湯ノ平分岐11:18
ー11:36賽の河原分岐11:40ー12:16Jバンド12:18ー12:53仙人岳ー13:18蛇骨岳13:19
ー13:42黒斑山13:59ー14:13トーミの頭14:14ー14:23槍ヶ鞘14:25ー15:15車坂峠
(合計時間:5時間51分、10月16日)
【累積標高】
登り 772 m
下り 752 m
【歩行距離】
10.86 km