コバルトブルーに染まる五色沼と関東以北最高峰・標高2578mの頂 @日光白根山

日光白根山奥白根山)は栃木・群馬県境にある日本百名山の一座で、関東近辺にあってその標高2578mといえば、同じ日光連山の男体山(2486m)、日本有数の火山で群馬・長野県境にある浅間山(2568m)よりも高く、関東以北では最も高い標高(この山より北にこの山より高い山はない)となります。

奥日光でもさらにその一番奥にあるので普段は日光連山の盟主・男体山の陰に隠れがちですが、山頂からの眺めは見える山を見下ろす感じになるのでさすがと言ったところ。

夏山本番を前に、久々に標高2500mを越えて来ました。

 

ここ3回ほど連続での栃木(今回はほぼ群馬ですが)入りです。

丸沼高原の日光白根山ロープウェイを利用して、あっという間に標高2000mに来ました。

ここから歩くのは、登山始めた頃に来た5年前くらいぶり。
www.marunuma.jp

 

 

山頂駅の花壇では早速、高山植物の女王・コマクサがお出迎え。

植生ですが、久々に見れた。

 

 

それにしても、ここから見る日光白根山の「山」感が大迫なみに半端ない。

 

 

登山口にある二荒山神社にお参りして、

 

 

シカ侵入の鉄柵を越えてスタート。

 

 

山頂まで3.4km、標高差は600mくらい。

今日は五色沼の方も回る周回ルートで歩く予定。

 

 

しばらく森の中をのんびりハイク。

 

 

七色平あたりまでは高低差もほぼ無くハイキングコースとして整備されていて歩きやすい。

 

 

信仰登山が盛んだった昔の名残りから、大日如来六地蔵血の池地獄といった信仰にまつわる所が随所に見られます。

 

 

一度歩いているはずのルートですが、あんまり記憶にないな・・・。

 

 

まずはイワカガミ(岩鏡)が登場。

 

 

続いてミツバオウレン(三葉黄蓮、別名カタバミオウレン)。

 

 

ミヤマカタバミ(深山片喰)かな?

 

 

そしてツガザクラ(栂桜)と予想以上に花盛り。

日光白根山は新・花の百名山にもなっています。

 

 

特にイワカガミがたくさん咲いてました。

 

 

森林限界手前あたりから山頂直下のガレ場あたりまで、ところどころ群落をなしていてなかなか見応えあり。

 

 

ちょうどピークの頃に来れたみたい。

 

 

森林限界を越えます。

 

 

高い山に登ったときは、この森林限界を超える瞬間が最高ですな。

そこからが、またつらいんですがね・・・。

 

 

日差しが強く暑いので体力奪われます。

 

 

陽当たりが良くなると今度はシロバナノヘビイチゴ(白花の蛇苺)が登場。

チングルマによく似てる。

 

 

キジムシロ(雉莚)かな?

ここら辺は「白」と「黄」の共演。

 

 

夏山っぽくなってきました。

 

 

景色は良くなりましたが、足下がザレていて滑りやすく歩きにくい。

富士山の登山道みたい。

 

 

さすが日本百名山だけあって平日でもかなり人は多め、後ろからもどんどん登ってきますな。

 

 

山頂直下の登山道の両斜面は、

 

 

イワカガミの大群生地になっていました。

予想してなかったのでこれはよかった。

 

 

イワカガミロードを抜けて最後のひと登りです。

 

 

山頂直下の噴火口跡。

今は顕著な火山活動の兆候はみられないみたいですが、明治初期にも噴火を起こしているこの山は常時観測火山の一つになっています。

 

 

山頂手前の白根神社の奥社。

ここまで来ればあと少し。

 

 

山頂標が見えました。

山頂付近はでこぼこになっているので、いったんガレ場を下って山頂に登り返します。

 

 

こんなところにもイワカガミ。

 

 

2時間ちょっとで山頂到着、久々の2500m越え。

この最高峰は正式には奥白根山といいますが、日本に多数ある他の「白根山」と区別するため、普通は日光白根山と呼ばれてます。

白根の名の通り、冬になると日光連山の中で一際雪で真っ白に染まります。

 

 

男体山もなんとか見えました。

日光連山の盟主すら見下ろす標高2578mの頂です。

 

 

眼下にはコバルトブルーの五色沼とそれを取り囲むように前白根山、五色山などの外輪山、さらに奥に見えるは日光連山の山並み。

 

 

下界は30℃超えだったので、ちょっと霞んでしまいました。

 

 

崖側から山頂をパシャリ。

西側(群馬側)は雲がわいてきてしました。

 

 

久々の日光白根山の山頂で五色沼見ながらのんびり。

さて、あそこに向かうとしますか。

 

 

次に来るのは冬かな。

 

 

男体山を見ながら五色沼の方へ下っていきます。

山頂往復だけの人が多いのか、こちらに向かう人はちょっと少なめ。

 

 

こちらの登山道脇の斜面も

 

 

白と黄の共演が続いて楽しいんですがね。

 

 

急な斜面をぐんぐん下っていきます。

 

 

 

樹林帯まで降りてくると、ヤマガラシ(山芥子)がお出迎え。

コバイケイソウはまだ蕾でもうちょっと先かな。

 

 

奥白根と外輪山の鞍部まで降りてきました。

 

 

しばらく歩いて避難小屋です。

 

 

小屋周辺にもヤマガラシ。

ここから前白根山に向かうつもりでしたが、予想より時間かかってしまったので今回はパス。

 

 

避難小屋から10分ほど下ると・・・

 

 

五色沼に到着。

山頂と比べてここは人も少なかったです。

 

 

五色沼越しの白根山

白根山から見る五色沼白根山が素晴らしいんですが、ここから見る山もなかなか綺麗。

 

 

五色沼周辺は数は少ないながらハクサンチドリ(白山千鳥)が咲いてました。

 

 

白根山に登るのだったら、せっかくだから一緒に五色沼の方も歩いて欲しいなと。

ロープウェイの時間の関係もあると思いますが。 

 

 

五色沼の北側斜面はシラネアオイの群生地でしたが、今は見る影もなし・・・。

植生回復のための電気柵が設置されてました。

 

 

五色沼に別れを告げて、弥陀が池に向かいますが・・・

 

 

ここから登り返しがあります・・・。

これがあるから来る人少ないのかな?

 

 

登り返しの樹林帯を抜けると・・・

 

 

再びヘビイチゴさん登場。

 

 

南向きの座禅山の斜面を埋め尽くしていました。

 

 

弥陀が池までやっとこさ登り返してきました。

 

 

ここは菅沼登山口からのコースとの合流点でもあります。

菅沼から登ることが多かったので、今回久々にロープウェイで来ましたが、五色沼周回だと登り返しもあったり結構大変なので、個人的には案外菅沼コースの方が楽かな?

 

 

ここら辺も電気柵が設けられていてシラネアオイの植生回復中。

 

 

まだ登るのよね・・・。

 

 

分岐を越え

 

 

やっと平らな道になりほっと一息。

 

 

森の中に入って少しひんやり。

ここら辺になるとハイキングコースと合流してそれらしい人も歩いてました。

 

 

せっかくなので血の池地獄に寄ってみましょう。

 

 

地獄感はあんまりありませんが・・・。

女の人が一生に流す血を集めて出来た池だそうで、それを聞くと確かに怖い。

 

 

行きはスルーしてしまった不動岩。

ぱっと見壁にしか見えませんが、よく見るとかなりでかい岩。

 

 

登山口の二荒山神社まで戻ってきました。

久々の2500m越えとは言え、頭クラクラしたり(寝不足か)、最後までペースが上がらなかったりと体がなまってますな。

夏山本番を前に先が思いやられる・・・。

 

 

最後にシラネアオイです。

時期は過ぎていましたが、神社周辺にちょっとだけ残っていました。

 

 

「シラネ」の名の通り、この山に数多く自生していたことから名付けられた花ですが、ここ10数年ほどで大部分がシカの食害にやられてしまいました。

植生回復に向け関係者の方の努力が続いています。

 

 

本日の〆にロープウェイ山頂駅脇にある天空の足湯へ。

無料ですヨ。

 

 

今日登ってきたお山を見ながら足湯に浸かる。

余は満足じゃ~。

 

 

あまり期待してませんでしたが、結構花も咲いていて久しぶりの日光白根山を楽しめました。

コマクサも咲いたりしていて山はもう夏モードに突入しつつある今日この頃、今年の夏はもう少し遠くの山に遠征したい・・・(毎年言ってるな・・・)。

 

 

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 【コースタイム】

  ロープウェイ山頂駅8:23ー地獄ナギ9:11ー10:35奥白根山山頂10:55ー11:35避難小屋11:37

  ー11:53五色沼12:16ー12:40弥陀が池12:43ー血の池地獄13:21ー13:47ロープウェイ山頂駅

  (合計時間:5時間27分)

 

【累積標高】

  752m(登り)

  728m(下り)

 

【歩行距離】

   10.37km