雪を纏う剣ヶ峰・スキー場から登る「群馬の」ホタカ @武尊山

群馬の武尊山(ほたかさん。読み方が同じ北アルプスの「穂高岳」と区別するため上州武尊山とも)に今季初の雪山として登りに行きました。

ここ武尊山は冬場、麓の川場スキー場のリフトが利用出来るため、最初にかなり標高を稼げます。

この時期の見所は何と言っても白く染まった鋭峰・剣ヶ峰です。

雑誌でも取り上げられたりしたみたいで、最近では週末になると渋滞が起きるほど人気の山になってしまったみたいです。

そんな人気の雪山ですが、今回の登山ではほぼ人に出会わず、とても静かな山旅となりました。

 

 

大抵「お仲間」がいるんですが、時間が遅かったので登山者っぽい人が誰もいない・・・。

スキーヤーやボーダーに混じってひとり、アウェー感をひしひし感じながらでゲレンデに降り立ちます。

スキー場なんて雪山やる前は全く縁は無かったんですが、こんな形で来るようになるとは登山始める前は思ってもいませんでした。

 

 

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www.kawaba.co.jp

今回の「登山口」となる「川場リゾート(川場スキー場)」です。

ここのスタッフの方は登山者にもかなり親切・丁寧な対応してくれます。

受付で備え付けの登山届けを出すとリフト往復券が500円上乗せで購入できて、この上乗せ分500円は下山時にリフトカードを返却すると戻ってきます。

リフトカードには登山者の名前も記入されるので、下山した時に返却されないと「戻ってこない=遭難」となって大変なことになります。

まあ、自分のようなぼっちハイカーには、万が一の時は助かりますが。

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と、いうわけでリフト2本、20分弱乗り継いでゲレンデトップまで来ました。

ここで標高1800m近くあるのでかなり楽になります。

 

 

久々の雪山、アイゼン着けていざ出発。

コースタイムは短いと言ってもここから先はデンジャーゾーン。

ここから先は、届け出した雪山登山者かバックカントリー・スキー(BC)の人だけが立ち入れます。

 

 

剣ヶ峰山までがなかなか急登で大変。

でも、アイゼンが雪を刺す久々のこの感触はテンション上がります。

 

 

天気は持ちそうで良かった。

 

 

谷川岳の方もよさそう。

あっちとこっち、どちらに行こうか迷いましたが。

 

 

剣ヶ峰が見えてきた。

 

 

剣ヶ峰とその奥に今日の目的地・沖武尊(おきほたか、武尊山の最高点・2158m)。

 

 

テーブルマウンテン苗場山もチラリ。

 

 

剣ヶ峰山の山頂(2020m。武尊山には8つピークがあってこことは別にもう一つ剣ヶ峰というピークがあるので川場剣ヶ峰とも言われます)に到着。

両側はかなり切れ落ちてますが、暴風でも無ければそれほど恐怖感は無いです。

 

 

これから向かう沖武尊までトレース(踏み跡)が続いていて助かります。

この日はそれほどでも無いけど、降雪直後なんかこれがあるとないとでは難易度が桁違いですからね。

 

 

新潟方面の山々はさすがに真っ白。

今年は新潟の山を攻めたい(と、毎年思ってますが・・・)。

 

 

さて、ここを下りるわけですが・・・。

 

 

なかなか難儀します。

ここまで(下山時はここから)がこのコースの危険箇所、慎重に下ります。

 

 

下りてきて振り返ると素晴らしい。

武尊山本峰(沖武尊)よりこっちの剣ヶ峰の方が(被写体的にも)人気がありますが、

 

 

こちら(沖武尊)もなかなかなものですよ。

さて、一息ついて先に向かいます。

 

 

 

と、言いつつ振り返ると飛行機雲が。

 

 

細かなアップダウンを繰り返しながら沖武尊山頂へと向かいます。

今日は2,3人の方が先行してるみたいですが、この山にしては珍しく少ない。

ここまで誰にも会わなかったのもちょっと心細い・・・。

 

 

またまた振り返ると剣ヶ峰の奥にうっすらと浅間山が。

この日は噴煙は上がってないみたいでしたが、規制解除されて登れるようになるのはいつになるのか・・・。

 

 

山頂が近づいてきましたが、いつものように雲行きが・・・。

 

 

冬道のセオリー通り山頂の西側を巻くような感じで登っていきます。

山頂直下で風も強くなってきた。

 

 

武尊山の主峰・沖武尊山頂(2158m)に到着、2000m超えの登山も久々でした。

4回登りに来て2回荒天で撤退してるなかなか相性の悪かった山ですが、今回は登頂できた。

 

 

山頂の東側には武尊の他のピークの中ノ岳とか前武尊の峰々。

奥にここ数年行きそびれている関東以北最高峰の日光白根山(2578m)も見えました。

 

 

北側には尾瀬の燧ヶ岳とその奥に去年の夏に登った会津駒ヶ岳

双耳峰でよく目立つ燧ヶ岳は、北関東あたりの山に登れば真っ先に見つけられる山。

 

 

その横(西側)に巻機山(左の平らな山)と尾瀬至仏山

至仏山はこのブログの初記事でした。

 

 

さらにその西側に越後三山。

真ん中は中ノ岳、その奥が越後駒ヶ岳かな。

新潟の冬山では守門岳(すもんだけ)の大雪庇を見に行きたい。

 

 

登ってきた方(南側)は、自分にとっては冬山の「師匠」・赤城山

雪山登り始めた頃に「練習」でよく登りに行きました。

 

 

谷川岳の方かな?

こちらも最近行けてないので今年は行けるかな?

 

 

となりの苗場山もひときわ真っ白ですね。

こういう見晴らしのきく高い山に登るとあれも登りたい、これも登りたいってなるから困ります。

 

  一昨日、この登山中にも見えていた草津白根山が噴火してしまいました・・・。

  去年の夏に規制解除されたので、今年の夏、コマクサが咲く頃に久しぶりに行こうと思っていました。

  なくなられた方のご冥福と被害に遭われた方のご回復、一刻も早い火山活動の収束を心より願います。

 

 

そして山頂から見る剣ヶ峰。

歩いてきた道がうっすら見える。

 

 

名残惜しいですが、風が強くて寒くなってきたので急ぎ下山します。

奥の方にうっすら富士山も見えました。

 

 

雲どいて(笑)。

 

 

雪庇(せっぴ)も成長中ですね。

踏み抜いたら200mくらい落っこちますが・・・。

 

 

          

          吹きだまりなんかはかなり雪深い。

          でもさすが群馬の山、さらさらした雪です。

 

 

降雪直後なら木々も真っ白になってさらにいい感じになるんですが。

 

 

いつまでも歩きたいと思わせるような道。

 

 

ここまでなんとか頑張ってくれた太陽さんに感謝。

 

 

と、薄く雲がかかっていた苗場山谷川連峰方面の上越国境の山々にもまた日が差してきました。

 

 

こちらも雲が切れてきた・・・。

 

 

真っ白。

外国の山みたいです。

 

 

これが見れたらから今日はもう言うことなしです。

 

 

剣ヶ峰の登り返しがまた一苦労なんですが、気を引き締めて登ります。

 

 

最後のピーク登り切ると、上州の山々と雲海に霞む関東平野

 

 

ここまで無事帰って来れました。

 

 

下山したらこの空ですからね・・・。

 

 

結局この日、会ったのは3名だけ(BCの人)でした。

 

 

無事ゲレンデトップまで戻って来られました。

冬場に登山者にもリフト開放しているスキー場は多くありますが、大抵はリフト利用は登りだけで、ここみたいに下りも使わせてくれるところは結構珍しいです。

まあ、下りのリフト乗ってると上ってくるスキーヤーやらボーダーに犯罪者みたいな目で見られますが・・・。

 

 

と、今季初の雪山のレコでした。

少し遅くなりましたが、いい感じで今季の雪山のスタートが切れました。

しばらくぶりの雪山はやっぱり良かったですが、今年はいくつ雪山登れるかな?

 

 

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【コースタイム】

 スキー場リフトトップ10:06ー10:33剣ヶ峰山ー11:41武尊山(沖武尊)山頂11:47ー12:57剣ヶ峰山

ー13:15スキー場リフトトップ (合計時間:3時間2分)

 

【累積標高】

 432m(登り・下り)

 

【歩行距離】

 5km